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インドの生活 ランの借金 2

ある日、村長から私に電話が掛ってきた。

村長曰く…
ランには大金を貸しているのに、いくら電話してもランが電話を取らないから、
あんたに掛けた…と。

私は…
ランが電話を取らないのは 私が勤務中の私用電話を禁止しているから。
あなたが私の立場だったら、仕事中に私用電話ばかりしている人を雇っておきますか?

電話は途中で切れてしまった。

ランは言う…
今度、村長から電話があったら、僕の給料を教えてやって。
僕がその額を言っても信じないんだ。

村長がランにお金を貸したのは ラン名義の土地があるからだろう。
たぶん村の名誉の為とは言え なんの担保もないランの親には貸さなかっただろう。

ランは土地さえ持っていなければ、、結婚しなくてもよかったのかもしれない???


村長へのお金の返済期限は8月中旬まで。
この日までに完済しなければ、ランの土地の一部は彼のモノになってしまう。

結局…
建築屋さんへの返却分を私は全く助けない、とし
ランの1か月分のサラリーを超える1万円を月々返却し、
8月の期限までに残りの全額返却出来るように
足りない分はすべて私が貸すことになってしまった…。

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by sapnabb | 2012-04-29 06:37 | ★インドよりメッセージ

インドの生活 ランの借金 1

15,16歳のランの結婚を「幼児婚」と呼ぶのか…
村では ごく当たり前のことなのだろう。たぶん…

期限を切られた借金に頭を痛めたランは
まず、私に10万円を貸して欲しい、と申し出てきました。

私は…
私の借金への返済はいつまでも待つが、もうこれ以上のお金は貸せない、と。

ランの次の申し出は
朝、絶対遅刻しないから(かつて時間通りに来たことがない)
働くのは夜7時までとさせて。 
夜7時から12時までアイスクリーム売りをして稼ぎたいから、お願い!!

私は…
就業時間について、ランだけを特別扱いすることはできない。
そうしたかったら、それができる環境へ行って。

そしてランの次の案は
ここで働くのを朝6時から正午までにして、その後は違う家で働いて稼ぎたい。

私は…
うちの部屋で寝るのはOK。うちでの朝チャイ、朝食もOK。
だけど 昼、夕食は自分で工面しなさい。お給料に関しては相談しましょう。

まだ次の提案はない…。
 
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by sapnabb | 2012-04-29 05:38 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 貧乏の連鎖 3

一昨年まで小学校へ行っていたランちゃんの結婚。

15.16歳の少年を結婚させる社会。

ランは自分の子が生まれたら、
自分がそうされたように、幼子を働かせ、それにタカって生きていくようになるのだろうか。
家族で暮らせない寂しさを我が子にも押し付けるのだろうか。

10歳ほどから都会で働き始め、何年働いても自分の手には1ルピーも残らず
村へ戻ってからの生活の目途も立たない暮らしが繰り返されるのだろうか。


ランは言う。
久しぶりに村に帰ったら、村はすごく変わったよ。貧乏な人がいなくなったよ、と。

本当かな?

だったらどうして幼いS君がうちに働きに来たの?

電気に携帯電話。
村の生活が便利になるに比例して、現金の必要性は高くなる。

ランが借金をすべて返却できるかもしれない5年後、
自分の村での「生活手段」が見つけられるような社会になっているのだろうか…。

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ヒンデュー教徒は、インドボダイジュ(夫)とインドセンダン(妻)を結婚させる。
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by sapnabb | 2012-04-27 22:16 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 貧乏の連鎖 2

こうして ランの結婚は ランが村に着いてから僅か20日ほどで決まったのです。
ランが結婚したことを私は彼が戻った後も知りませんでした。

ランがここに戻ると、その日から 朝に夜に 彼の携帯は鳴り始めました。

その執拗に鳴る呼び出し音は、私に「お金の催促」を連想させます。

初めは電話を受けているようでしたが、
そのうち S君に「俺はいないと言ってくれ」と言うのが聞こえるようになりました。

何しろ村長と建築屋の二人からの催促の電話です。
ランは仕事をする間がありません。
私に 電話を取るか、ここでの仕事を取るか、と、怒られました。

…と…S君が教えてくれました。
「ランは結婚し、借金で首が回らなくなっちゃたんだ。
自分の土地を売らなくちゃならないので、夜も眠れないんだよ」

予てから
若年の結婚に絶対反対だ!! と公言していた私に
ランは自分の結婚を伝えられなかったのでしょう。

私は 断ち切ることのできない貧乏の連鎖に唖然としました…

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by sapnabb | 2012-04-27 20:27 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 貧乏の連鎖 1

結婚はしない、
第一結婚式の費用がない、と言うランに 村長は「金を貸す」と 言ったそうな。

結婚式の費用+彼女の家族がすでに受け取っているお金15,000ルピー。
結局、合計約10万円のお金をランの土地を担保に
半年の期限付きで村長から借金させられたそうな。

彼女の家は 年上の男に娘を売る?程の貧乏ゆえ、持参金は全くなかったそうな。

ランの結婚式に集まったご祝儀は 
モノ(食料を含む)でくれる人が多いので 現金は600ルピー。
約1,200円だったそうな。

一方、ランの父親の兄弟間の喧嘩はますます大きくなるばかり。 
かつて兄弟で暮らしていた家に 他に住むところのないランの家族が住んでいると、
兄弟が来て
「俺たちも出たんだから お前も出ろ!!出て行け!!」と暴力沙汰の毎日だったそうな。

ランの購入した土地に家を建てるお金はなし。
家を建てるために、遂には、これまた、月々1万円返済の約束で 
ランの土地を担保に 建設業者から約10万円の借金をしなければならなかったそうな。

僅か1か月の村での滞在の後、
デリーに戻ってきたランは新たに20万円の借金を背負ってきたのだ。
私のと合わせて50万円の借金。
月々1万円返したとして4年半!?



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by sapnabb | 2012-04-27 19:56 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 4

殴り込み事件以来、ランは 村長に言い続けていたそうな。

彼女がその結婚を嫌がっていたから
それならデリーで働きなよ。一緒にデリーに行こう、と言っただけ。
彼女と結婚するつもりもないし、彼女を売っちゃうつもりなんてもちろんない、と。
 

又、村長は殴り込み以来 ずっと ランの両親を学校の1室に閉じ込め、
…食事は、村の誰かが運んでいたらしい…
ランを彼女と結婚させるように両親に強制し続け
そう、「うん」と言うまで出さない、と脅かしていたそうな。

さて、裁判?の日が来た。
彼女の村から彼女の家族と彼女の村の*パンチャーヤット、
ランの村からランの家族と村のパンチャーヤットが…
それぞれの村の中間の村で一同に会したそうな。

まず、それぞれの「つもり」を訊かれたそうな。

ランは、彼女を助けるつもりだっただけで、結婚のつもりはない、と言ったそうな。

彼女も あの結婚が嫌だから、デリーに働きに行くつもりだった。
ランと結婚するつもりはない、と言ったそうな。

彼女の親たちは ランは 娘をかどわかし、売るつもりだ…と主張し続けたそうな。

ランの親は ランは彼女に仕事を世話しただけだ、と言い続けたそうな。


それぞれの親たちにも本人たちにも結婚の意志がない、にもかかわらず、
どうして結婚となったか…

ヒンデュー社会、 殊にビハールの村では
まだ…男女7歳にして席を同じくしない…が強く生きているらしい。
年頃の男女が話をしただけで、結婚しなくちゃならないのが 今もっての村の掟!?
駆け落ち?かどわかし?恋愛をするようなふしだらな奴は 村の恥。
自分たちの村の名誉を守るためには、
ふしだら、不名誉なことはなかった、とするためには、奴らを結婚させるしかない!!
…となったのかな???


ランちゃんの淡い恋心、恋への憧れは
パンチャーヤットの杖の一振りで、 
15,16歳の少年が背負うには大きな「インドの村の現実」にすり替わってしまった!?


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by sapnabb | 2012-04-27 18:57 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 幼児婚

インドの法律では、結婚年齢は、男21歳以上、女子18歳以上と決められている。

が、本によれば、
貧困層では、幼児婚の傾向が強く、
結果、不貞や扶養責任の放棄などのトラブルが絶えない、とある。

殊にランの故郷であるビハール州は「幼児婚」で有名である。

何故 幼児婚?

ヒンデュー教徒の最も重要な義務の一つに 「子供を結婚させる」 ことがある。

かってのバラモン階級は 初潮を迎えたら、すぐ結婚させるを良しとしたそうだ。

婚姻に際し、処女であることが当然とされた社会にあっては、
悪い虫のつかぬうちに娘を結婚させることは リスクの回避でもあったろう。
なにより人生僅か50年。平均寿命の短った時代には、
ヒンデュー社会に限らず、初潮を迎えたら結婚するのは当然でもあったろう。

法律が制定され、教育の必要性が掲げられ、平均寿命が延びても続く
ビハール州の貧困層における「幼児婚」は、
「持参金」が少なくて済む…のがその理由の一つであるらしい…。

本当の幼児婚の場合、結婚式を挙げた後、れぞれの家で暮らし、
花嫁が初潮を迎えたのちに花婿の実家で一緒に暮らすらしい。


私は幼児婚の背景には 体のいい「口減らし」また「労働力の確保」があったのでは、
と 想像していたのだが、
どの本を読んでも ラン達の話を聞いてもそうではないらしい???
貧しさゆえに「娘が女郎屋に売られる」物語はヒンデュー社会にはなかったのか?

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by sapnabb | 2012-04-21 16:03 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 3

ランが村に着いた翌日には 
二人で村を出てデリーに行くことにしたそうな。

彼女は多少いい服を着たのかな。 
簡単な荷を手にして、ランの待つ場所へ向かおう、と家を出たところで…

彼女のお父さんとお兄さに詰問されたそうな。
何処へ行くんだ?

彼女は 
あんな人との結婚は嫌だから、デリーに働きに行くんだ。
仕事だって決まっているんだから!!
デリーへは ランが連れて行ってくれるんだ、と言ったそうな。

娘をかどわかし、売るつもりだろう、と 怒った彼女の父親と兄は文字通り 
ランの家に殴り込みをかけてきたそうな。

ランが呼び出され、二人に殴られているのを見て
ランの両親も 訳は分からぬままに、こちらも大激怒。
大勢の村人が見守る中、どちらも棒も持っての大立ち回りになったそうな。

と、誰かが知らせたのか、ランの村の村長が仲裁に入ってきたそうな。

興奮しているランの両親を村の学校の1室に閉じ込め、
後日、パンチャーヤット*会議を開くことを約束し、
取りあえず彼女の親や兄にはご帰宅願ったそうな。

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by sapnabb | 2012-04-17 23:49 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの恋

1年半ほど前に帰郷した時、ランちゃんは1人の少女に遇ったそうな。

少女は「ランジットでしょう」と呼びかけたそうな。
ランは その時は とっさに思い出せなかったけど、
彼女の話から 
やがて同じ小学校へ通っていた近くの村の子だったことを思い出したそうな。

その時、彼女はランの携帯番号を聞いたそうな。(ちょっと自慢げなラン)

やがて…

昨年の10月くらいから ランは頻繁に女の子と電話で話している様子でした。
と言うのは、相手の声も大きいので、そばに行くと声が漏れ聞えるのです。
それがどうも女の子の声らしく…感じていました。
私は同じ中学の女の子かな…と…世界中同じかな…と思っていました。

その頃、彼女は30歳過ぎくらいの男の人との結婚が決まり、悩んでいたそうな。
彼女の両親はすでに、相手からは15,000ルピーの結納金*をもらっていて、
2月21日には結婚式と、決まっていたそうな。

それが嫌で嫌で 彼女とランは電話で毎日相談。

で、彼女もデリーで働けばいい…と言うことになったそうな。

そう言えばその頃、ランは 私に 女の子を雇う気はないか、と訊いていましたっけ。
そうとは知らぬ私は、
女の子は仕事がきれいだから、いい子なら働いてもらいたい!! と宣言していたっけ。

で、彼女の結婚式の前に二人でデリーに来よう、と約束したそうな。

ラブ ストーリー???

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*結納と言うシステムがあるのか?
 持参金の悲劇はよく耳にするし、新聞などでも目にするが…
 持参金を用意できないような貧しい家の女の子は
 いうなれば、買われる??に等しいのかな??
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by sapnabb | 2012-04-17 23:26 | ★インドよりメッセージ

インドの結婚 ランちゃんの場合 1

この2月にランちゃんは村に帰省した。

毎年2月、サプナは他の月より少し忙しい…ので、帰郷は3月にして、と頼んだのだが…
色よい返事がもらえない。

何故この時期じゃなくちゃならないの?
答えない…。

その時、ふっと「結婚」するのかな? との思いが頭をかすめた。


ランちゃんの村のあるビハール州は 幼児婚 の風習がある。

うちに働きに来た「子供」のような少年でも 結婚している人たちが多かった。

彼等は皆、妻子を自分の両親の元において出稼ぎに来ている。
夫 不在の間の 舅姑と嫁との諍いの話はよく聞く。
彼らが家族と共に過ごせるのは、つまり村に「滞在!?」出来るのは 
1年のうちのわずか1,2カ月。

ランちゃんには、二人の妹がいる。
彼女たちの持参金の用意もランちゃんの係。
ランちゃんの土地に今 家を建てているが、
その建築費もランちゃんが頼り。
その他、
牝牛が死んだから、次の子牛を買わなくっちゃ…
井戸を掘らなくっちゃならない…
畑にまく種も買わなくっちゃ…
次々と…なにもかも…
家族でただ一人 現金収入を得ているランちゃんの肩に圧し掛かっている。

ランちゃんの家から金送れコールが始まる度に…
まず、二人の妹の結婚資金を用意しなさい。
自分の家を建てるのはその次。
その上で、家族は一緒に暮らすのが一番いいんだから、
自分の村で生活出来るような、「生活手段」を見つけなさい!!
自分の結婚は その後!!
…と私は自説をお説教していた。

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by sapnabb | 2012-04-17 22:12 | ★インドよりメッセージ