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ランちゃんの学校ー3

 常夏の国、と思われる方も多いでしょうが、広いインド。
 ご想像通りの南国地域もあれば、寒さ厳しい地方もあります。
 デリーのある北インドでは、インド三大祭りの「ディワリ」が来ると冬が来て、「ホーリー」が来ると夏になると云われています。
 北インドの冬は案外侮れません。煉瓦の壁、石の床の家の中で文字通り震え上がる夜もありますが、これは12月半ば過ぎからの僅か約1ヶ月程のこと。この間でさえも日中は30度を超える日も少なくありません。
 ディワリからホーリーに当たる10月頃から3月頃までの半年間は乾期で、外は暑くても木陰に入るとほっとする快適さ。祭りと結婚式、そして観光シーズンにあたります。

 私たちがお盆やお正月に帰郷するように、インドの人たちはディワリ前の休暇、ホーリーのお休みには故郷へ帰省します。そういえば、ランちゃんが来たのもホーリー休みに帰省した叔父さんに連れられてでした。 

 9月2日のガンジーさんの祝日を皮切りに、ディワリまでの1ヶ月半くらいの間は、今日も、明日も…と連日祭りが続きます。ランちゃんもお祭りの雰囲気に飲み込まれたのでしょうか。この真っただ中に家出。束の間の夢から覚めて現実に戻ってきたのでしょうか。

 さて、ランちゃんを学校へ、と連れて行くと…今年の受け付けは終了。来年の4月になったら来て下さい!! これがインドの学校の現実でした。

 ランちゃんは私に…しかられて…しかられて…叱られながら…
 叔父さんや一緒に働く人たちと…ケンカして…泣いて…ケンカして…喧嘩しながら…
 掃除、洗濯…食事を作る以外の家の仕事を全てこなしての大忙しの毎日。
 働いて…しかられて…働いて…ケンカして…働いて…泣いて…働いて…働いて…休みは月に僅か2日。

 心中密かに凄いなぁ!!と感心するのは、もう二度と、「辞める!!」「お給料を上げてくれ!!」との言葉を口にしないこと。子供ながらあっぱれ!!な奴、と私はランちゃんの根性に舌を巻いています。 
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by sapnabb | 2009-05-15 00:18 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校ー2

 何時も通りに働いていたランちゃんが昼休みが終わった途端、辞めるから給料をくれ、と言ってきたのには目が点!! ランちゃんは…貧しいインド人は根なし草!?  
 
 実は「給料を上げてくれ!!上げてくれたら、ここで働くから」 と、何度もランちゃんは言い続けていたのです。 確かに彼の給料は安すぎます。私は承知しながらそうしていたのです。何故って…実際に彼にあげようと考えている金額と給料の差額を貯めておいてやろう、としていたからです。多少ともまとまったお金は、より利用価値がある、と私自身が実感しているから。
 
 出稼ぎの人たちのお金を預かり、それぞれの家族まで届ける「私設宅配便屋」さんがいます。確実に届く? 彼がその村の住民であることがその保障です。
 彼は月に一度、お金やサリーなども預かって、大きな町から村へと往復します。
 ランちゃんのお給料も毎月、「全額」が彼らの手で親元へ運ばれます。
 子供に限らず、住み込みで働くの人たちの多くは、歯ブラシ一本から服、食事に至るまで、雇い主が負担します。彼等が使うのは故郷への電話代、たばこ代、たまには映画も見るのでしょうか。ランちゃんにはアイスクリーム1個を買う余裕もありません。
 ランちゃんが私のこの思惑を知った時が辞める時でした。差額のわずかなお金を含めて清算しました。


 突然、ランちゃんの甲高い声が聞こえなくなって寂しくなりました…。実際よく喋る子でした…。

 一週間もしないうちに、ランちゃんから電話がありました。
 「又働きたい」と!?
  もっと外の空気に触れた方がいい、1ヶ月くらい頑張ってらっしゃい、と云うつもりでしたが、うちに来てから太りだしていたランちゃんが、わずか数日でしぼんでいるのを見、言葉を飲み込みました。
 「学校に行くならね!!」
 それはちょうど祭りのシーズン中のことでした。
 どうせ授業はないだろうから、中途半端になるより、祭り気分が抜けてから行く方が、と思ったのが間違いの始まりでした。インドの公立校は一学期終了後の編入受け付けはなし、だったんです。
 
 なんと学校に行くのに、それからランちゃんは半年近くも待たなばければなりませんでした。
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by sapnabb | 2009-05-13 03:08 | ★インドよりメッセージ