カテゴリ:★インドよりメッセージ( 289 )

ランちゃんの学校ー6

 もうすぐ4月。
 ランちゃんの学校の手続きが遅れて、又機会を逃すようになったら大変。何度もランちゃんの叔父さんを学校へ訊きに行かせます。が、毎度、4月になったら来てくれ、と言われた…と戻ってきます。だって4月には学校が始まるんでしょう。 もう3月も半ばを過ぎ。どの子だって学校へ行く準備を始めなくちゃならない頃でしょうに。新入生ならどんなにドキドキワクワクしながら入学の時を持っていることでしょう。「待つ」のがこんなに楽しく、嬉しいことは人生にそう何度もないんじゃないかしら。それなのにまだ何の手続きも始まらないの!?
 ついに業を煮やして学校へ行ってみましたが同じこと。「編入生については校長先生でなくてはわからない」。「じゃその先生はいつ来るの?」 それも分からない!? 4月になったら来てくれの一点張り。ランちゃんも皆と同じ日から新学期を始めたられら…との思いは叶いそうもありません。
 
 4月になりました。
 学校へ手続きに来ている親が何人かいました。ランちゃんもその一人ですが、子供の出生証明書を作るところから始めなくてはならない生徒が多いようです。申請書にどのように記入したらいいのか、分からなくて戸惑っている親が大半のように見受けられます。インド政府は就学率を上げるためにTVコマーシャルの流すなどしているのに、これでは学校に来るのを拒否しているかのように見えます。学校を「絵に描いた餅」にしないためにも、もっと簡単な手続きで済ませることはできないのでしょうか。お役所仕事に腹が立ちます。

 ランちゃんの編入試験の日がやっと分かりました。
 4月13日 月曜日 9時からです。
 昨年の試験では三年生への編入が決まっていたのに、今回の試験の結果では二年生の学力と判断されました。先生はしばらく家庭教師をつけるか塾へ通わせて、又一ヶ月後くらいに編入試験を受けるように、と云います。しかしその試験は本当に行ってくれるのでしょうか。又その時までにランちゃんが学力をつけていられるでしょうか。また学校へ行く時期を逃してしおまうのじゃないか、とそればかりが不安です。それに学校って勉強だけじゃない。殊にランちゃんの場合は、友達と遊んだりする時間が必要です。まず学校へ行ってみようよ、ランちゃん。二年生から始めてみようよ。
 
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by sapnabb | 2009-09-01 18:19 | ★インドよりメッセージ

町の木

 デリーでは、ちょっと強い風の吹く日に外にいるのは危険です。砂埃もすさまじいものですが、それに交じって大きな枝が飛んできます。一体に南国の木は成長が速く、その分折れやすい、と聞きます。実際、強風の翌朝には折れた木や大枝が散乱しています。これを目にする度に、日本程の強風が吹けば、まさに根こそぎ飛んでいってしまうのでは、とその脆さにあきれています。幸いなことに強風はめったに吹きませんが…。
 
 サプナの庭の隅に、この界隈ではひときわ高いユーカリの木があります。銀鼠色の長い葉が垂れ下がり
、微かな芳香があるこの木はなかなか情緒があります。よく見ないと気付かないほどの小さな…白に近い薄黄緑色の花が咲きます。うちの木は、老木なのでしょうか。わずかな風に大量の葉と云うより小枝を落とします。
 先日少し強い風が吹きました。と、大人の胴体ほどもある枝が隣の家の竹垣に落ち、垣根を壊してしまいました。慌てて手伝い君に「どうするべきか」を隣に訊きに行くように言うと…これはうちがすることではなく、市役所の仕事だから放っておくように、と云います。ほんとう?! まぁ、お隣から何とか言って来るまで放っておきましょう、と。一言の苦情もなく、お隣は新たな垣根を作りました。
 さて、今年は風の強い日が多いのです。又大きな枝が折れ、電線の上に落ちてしまいました。で、朝の4時から辺りは停電です。朝6時にまず電気会社の人が来ました。電気会社からの連絡で市役所の公園課の人がのっそり現れました。枝を取り払い、7時半になってやっと復旧です。ご近所迷惑でごめんなさい。
 改めて外から眺めると、折れそうな大枝が他にも何本かあります。通行人にでも当たったら取り返しが付きません。職人を呼んで「伐らせるように」と云うと、又も手伝い君は「市役所の許可」がなければ駄目、と云います。うちの木じゃないの!?
 この木の枝を伐るためには、市役所の公園課のような所へ行き、伐りたい旨を用紙で申請しなくてはならないそうです。
 街路樹などを切って、焚き木にしたりする輩がいることから、このような仕組みが出来たのでしょう。が、相手が「お役所」ではこちらはお手上げです。あちらへ回され、こちらで待たされ、そこここで威張られて…結果埒が明かないことが多いのです。骨折り損のくたびれ儲けとはまさにこのこと…になりそうなので、未だ大枝は健在です?!
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by sapnabb | 2009-07-06 20:23 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校ー5

 ランちゃんの学校が始まる4月まで、まだ4、5カ月もあります。
 そうじゃなくても遅れている勉強がますます遅れてしまう。
 折角学校へ行く気になった(強制?)このタイミングを逃すと、また勉強への意欲が遠のくのでは、と気が気じゃありません。

 親切な方がいらして、ご自分の知り合いのインド人「Aさん」に学校の件で相談してくださいました。
 Aさんのアイディアを聞き、さすがインド!! そんな手あり?! 
 公立がダメなら、成績表を作って!! 「私立学校」へ行かせよう。
 行ってもいない学校の成績表を作る!?ことが可能なのがインド?!
 
 A さんの知り合いの学校にお願いして、ランちゃんの3年生の成績表を作ってもらいました。
 その成績表を持って、徒歩で通える私立学校へAさんに行ってもらいましたが、後期の受け付けはなし、とのことでした。
 成績表を作ってくれた学校への入学なら…たぶん余分なお金を払えば、可能だったのでしょうが、そこまではバスで通わなくてはなりません。
 訳もわからず誰彼となくついていきそうなランちゃんです。途中で誘拐され、売り飛ばされては困ります。
 折角、成績表も作ったのだから、週に1回でも学校へ行かせては、とA さんは助言してくれました。
 しかし朝の一番忙しい時間に、誰かがランちゃんをバス停まで送って行き、戻りそうな時間に迎えに行くことは、たとえ週に1回にしても長く続けることが可能とは思えません…と…この話を切ってしまいました。
 
 実は…私の中で、こんなことまでしてランちゃんを学校へやる必要があるのか?との思いが、段々大きく膨らんできていたのです。
 
 貧しさ故に学校へ行けないのは、不公平です。
 勉強だけが仕事の子供がいる一方で、働きながら学校へ行かなくてはならない子がいるのは不平等です。日本に生まれる子があり、インドに生まれる子もいます。美人に生まれる人もあり、不美人だと思って育つ人もいて…平等なんてあるんでしょうか???

 ランちゃんはインドの村に生まれ、幼くして親元を離れ、働きに出なくてはなりませんでした。しかしデリーに来てもかぼちゃもネズミも馬車には変わりません。足長おじさんも魔法もないのが現実です。お手伝いさんにカバンを持たせて、運転手付きの車で送り迎えしてもらう王子様達をしり目に、ランちゃんは働きながら学校へ行かなくてはなりません。
 私ならランちゃんを運転手つきの王子様にはできないまでも、学校へ通うだけ、勉強するだけの環境に置くことができます。しかし・・・。
  
 私はその生き方同様、人への関わり方が中途半端だなぁ…と溜息が出ます…。



 

  
 
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by sapnabb | 2009-06-30 02:11 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校ー4

 ランちゃんに学校の話を聞くと…
 
 小学1年生の時、1年間だけ学校に通ったんだ。
 村の学校は制服がなかったし、(当時)給食もなかったよ。
 1年生は54人だったかなぁ。
 勉強したのは「英語」「ヒンディ語」「算数」。
 教科書は学校が貸してくれて、学年終了時に返すシステムなんだよ。

 一人の先生が全部の教科を教えてくれていたんだ。
 学校には二人の先生がいて、同じ部屋の一方に2年生、その隣に3年生、1年生から5年生まで皆同じ教室で勉強していたんだよ。 先生はすごく厳しくて僕は本当によく殴られたんだ。

 学校まで45分くらい。同じ村の子たちと一緒に歩いて通っていたんだよ。
 学校は10時から1時まで。1時からお昼休み。この間に村に帰ってご飯を食べて、大急ぎで戻るんだけど、たいがい2時からの授業には間に合わなかったなぁ。それから5時までまた勉強なんだけど、学校へ行くのが面倒になって、戻らないことの方が多かったかなぁ。
 学校が終ってからなら教科書を持って帰っていいんだけど、昼休みには持ち出しちゃダメなんだ。だから教科書を持ってきちゃった時は、絶対に戻んなくちゃならないんだけど、又、学校へ行くのが面倒になって戻らなくて、先生によく怒られたよ。

 牛の面倒を見るために学校は辞めたんだ。
 けど… 本当は勉強が好きじゃなかったから、家の仕事を手伝うことにしたんだ…。
 学校へ行かなくなってから、お母さんが心配して、家の近くのおばさんがやっている「塾」に月100RSの月謝を払ってもらって、半年くらい通っていたんだけど、それも段々に行かなくなっちゃったなぁ…。 

 こんな小さい時から、親から離れて遠くデリーまでも働きに来なくてはならないランちゃんチは貧しいから、だから家の手伝いをするために学校へ行かなかった、とばかり思い込んでいました。親が文盲で教育の必要性を感じていないからランちゃんを学校へ行かせなかった、とばかり思い込んでいました。
 日本と云えば「芸者、富士」」に腹を立てながら、インドと云えば「貧困」との図式でみていた……赤面……。
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by sapnabb | 2009-06-26 14:16 | ★インドよりメッセージ

ランちゃん

 叔父さんや従兄に殴られた、と わぁ~わぁ~泣くランちゃんですが、私にどんなに叱られても、泣くことがありません。大きな眼でじっと私を睨みつけています。
 
 そのランちゃんが私の前で、大きな眼から大きな涙をポロポロ流して泣きます…
 その涙の大きさに、涙の大きさは悲しみの深さに比例して?それとも目の大きさに比例している?と、つい見とれてしまいました。
 
 ランちゃんのお母さんは病気です。手術をしなければなりません。
 しかし…お金がありません。
 「お金を貸して下さい」
 ランちゃんの頭は「お母さん」で一杯。お母さんを思う涙が止まりません。
 ランちゃんはお母さんが大・大・大好き!!
 
 ランちゃんがうちで働きだすと、親から毎朝のように叔父さんの携帯に電話がありました。
 それも「そちらから掛けてください」との期待を込めた「ワンぎり」です。
 何事か?!と心配になるほどの早朝にも掛けてきます。ランちゃんを案じる親心…。
 親と話すランちゃんの嬉しそうなこと。得意そうな様子。
 しかし、叔父さんだって毎朝の電話代を出し続けることが難しくなってきます。
 段々掛ってこなくなってきました…ランちゃんも慣れてきたのでしょう。
 
 しばらくすると、また朝の「ワンぎり」が始まりました。
 「金送れ」「金送れ」
 理由はいろいろ…乳牛が死んだり…畑に蒔く種が必要だったり…あれこれ…
 月給日になりお金を送金するとしばらく止まります。

 ランちゃんが働く以前には、お金はどのように工面されていたのでしょうか?
 お母さんの手術代はランちゃんの約半年分の収入に当たります。
 まだ返済されていないから? 今、親からの「ワンぎり」はありません。

 ランちゃんの村の家の1ヶ月の生活費が、1日?で消費されてしまうような私たちの生活をランちゃんはどう感じているのでしょうか? 

 ランちゃんはうちの固定電話から親へ電話をかけようと、誰もいない時を見計らってずいぶん試した様子です。が、繋がらない筈です。うちは「市内契約」しかしていないので、デリー州以外に掛けることはできないのです。
 今はたぶんインド人の家でも「市内契約」しかしていない家は少ないと思いますが、10年ほど前には勝手に使われないように、電話に鍵を掛けている家がたくさんありました。そういえば、あの頃はどの家の冷蔵庫にも鍵が付いていて、居間に鎮座していたものです。
 
 ランちゃんのお母さんは元気になったそうです。
 ランちゃんはお母さんが大好き!! 
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by sapnabb | 2009-06-23 14:56 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校ー3

 常夏の国、と思われる方も多いでしょうが、広いインド。
 ご想像通りの南国地域もあれば、寒さ厳しい地方もあります。
 デリーのある北インドでは、インド三大祭りの「ディワリ」が来ると冬が来て、「ホーリー」が来ると夏になると云われています。
 北インドの冬は案外侮れません。煉瓦の壁、石の床の家の中で文字通り震え上がる夜もありますが、これは12月半ば過ぎからの僅か約1ヶ月程のこと。この間でさえも日中は30度を超える日も少なくありません。
 ディワリからホーリーに当たる10月頃から3月頃までの半年間は乾期で、外は暑くても木陰に入るとほっとする快適さ。祭りと結婚式、そして観光シーズンにあたります。

 私たちがお盆やお正月に帰郷するように、インドの人たちはディワリ前の休暇、ホーリーのお休みには故郷へ帰省します。そういえば、ランちゃんが来たのもホーリー休みに帰省した叔父さんに連れられてでした。 

 9月2日のガンジーさんの祝日を皮切りに、ディワリまでの1ヶ月半くらいの間は、今日も、明日も…と連日祭りが続きます。ランちゃんもお祭りの雰囲気に飲み込まれたのでしょうか。この真っただ中に家出。束の間の夢から覚めて現実に戻ってきたのでしょうか。

 さて、ランちゃんを学校へ、と連れて行くと…今年の受け付けは終了。来年の4月になったら来て下さい!! これがインドの学校の現実でした。

 ランちゃんは私に…しかられて…しかられて…叱られながら…
 叔父さんや一緒に働く人たちと…ケンカして…泣いて…ケンカして…喧嘩しながら…
 掃除、洗濯…食事を作る以外の家の仕事を全てこなしての大忙しの毎日。
 働いて…しかられて…働いて…ケンカして…働いて…泣いて…働いて…働いて…休みは月に僅か2日。

 心中密かに凄いなぁ!!と感心するのは、もう二度と、「辞める!!」「お給料を上げてくれ!!」との言葉を口にしないこと。子供ながらあっぱれ!!な奴、と私はランちゃんの根性に舌を巻いています。 
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by sapnabb | 2009-05-15 00:18 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校ー2

 何時も通りに働いていたランちゃんが昼休みが終わった途端、辞めるから給料をくれ、と言ってきたのには目が点!! ランちゃんは…貧しいインド人は根なし草!?  
 
 実は「給料を上げてくれ!!上げてくれたら、ここで働くから」 と、何度もランちゃんは言い続けていたのです。 確かに彼の給料は安すぎます。私は承知しながらそうしていたのです。何故って…実際に彼にあげようと考えている金額と給料の差額を貯めておいてやろう、としていたからです。多少ともまとまったお金は、より利用価値がある、と私自身が実感しているから。
 
 出稼ぎの人たちのお金を預かり、それぞれの家族まで届ける「私設宅配便屋」さんがいます。確実に届く? 彼がその村の住民であることがその保障です。
 彼は月に一度、お金やサリーなども預かって、大きな町から村へと往復します。
 ランちゃんのお給料も毎月、「全額」が彼らの手で親元へ運ばれます。
 子供に限らず、住み込みで働くの人たちの多くは、歯ブラシ一本から服、食事に至るまで、雇い主が負担します。彼等が使うのは故郷への電話代、たばこ代、たまには映画も見るのでしょうか。ランちゃんにはアイスクリーム1個を買う余裕もありません。
 ランちゃんが私のこの思惑を知った時が辞める時でした。差額のわずかなお金を含めて清算しました。


 突然、ランちゃんの甲高い声が聞こえなくなって寂しくなりました…。実際よく喋る子でした…。

 一週間もしないうちに、ランちゃんから電話がありました。
 「又働きたい」と!?
  もっと外の空気に触れた方がいい、1ヶ月くらい頑張ってらっしゃい、と云うつもりでしたが、うちに来てから太りだしていたランちゃんが、わずか数日でしぼんでいるのを見、言葉を飲み込みました。
 「学校に行くならね!!」
 それはちょうど祭りのシーズン中のことでした。
 どうせ授業はないだろうから、中途半端になるより、祭り気分が抜けてから行く方が、と思ったのが間違いの始まりでした。インドの公立校は一学期終了後の編入受け付けはなし、だったんです。
 
 なんと学校に行くのに、それからランちゃんは半年近くも待たなばければなりませんでした。
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by sapnabb | 2009-05-13 03:08 | ★インドよりメッセージ

ランちゃんの学校-1

 昨年のちょうど今頃、帰省した叔父さんに連れられて1人の少年がうちに働きに来ました。
 年齢を訊くと16歳とのこと。どう見ても10歳以上には見えません。が、叔父と甥の二人が口をそろえ、田舎は町と違い栄養状態が悪いから小さいのだ、と云いはります。
 インドでは16歳以下の少年は働けないことになっていますから、こう言いつのるのも無理からぬことですが、それにしてもあまりにも幼すぎます。が、「口減らし」との言葉が頭をかすめ、学校に行くことを条件に働いてもらうことにしました。
 彼の名前はランジット。年齢は…本人は無論、親も本当の年を知らない(覚えていない)ようです。
 彼の言動を見ていると、見かけよりももしかしたら高齢なのかなぁ、とは感じるものの16歳ではない…。 
 甲高いボーイソプラノでコロコロ笑う声を聞いているとラン「ちゃん」と呼ぶのが一番ピッタリきます。
 
 ランちゃんはこの辺りの家で働く多くのお手伝いさんたち同様、インドで一番貧しいといわれるビハール州の出身です。 両親は小作人。四人兄弟で上からランちゃん(12才?) 弟(10才?) 妹(8才?) 妹(5歳?)の順です。
 
 彼は自分の家がいかに貧しいか、話します。
 小作人は種、肥料、労働を提供し、収穫は地主と折半。
 地主から乳牛を借りると、餌と労働はこちら持ちで、ランちゃんが売った牛乳代金は、これまた折半。
 村での彼らの暮らしでは、毎日「チャイ」が飲めなかった、と云います。
 村には水道がなく、遠くの井戸まで水汲みに行くのもランちゃんの仕事の一つだったそうです。
 又、電気がなく、金持ちの発電機から電気を購入。これで灯るのは裸電球1個…の生活です。
 彼はデリーに来るまで、ガスレンジ、水道、なんと「トイレ」!!を見たことがなかったそうです。アイスクリーム、ケーキも食べたことがなかったって。
 
 突然、親から離れ、見ず知らずの、それも異人の家に来て、その日から一人で寝る心細さと云ったら、なかったんじゃないかしら。今から思い返しても、あんな小さな子がよく頑張ったな、と頭が下がる思いです。ランちゃんの頑張りに、崖っぷちの貧しさを感じます。
 
 さて、このランちゃんが、学校へ行くよりお金を稼ぎたい、と考えるのは当然だったかもしれません。
 制服、カバン、靴と買い揃えたのに…私が学校へ行きなさい、と云うのに「うん」と云ったり、沈黙で答えたり…そうこうするうちに、いい働き口が見つかり、突然辞めていってしまいました。その唐突さ、と云ったら…
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by sapnabb | 2007-12-09 11:20 | ★インドよりメッセージ

妻が夫の健康と長寿を祈る日。~カルワーチョーテュ~

インドのお祭りは、月の満ち欠けによってきまります。

で、今日は満月の4日後。
妻はこの日一日、断食します。
沐浴し、晴れ着をつけ、月に夫の健康と長寿を祈ります。
その後、夫と妻で食事を食べさせ合います。 
働く妻は会社を休み、又は早引けし、祭りに備えます。
夫も今日ばかりは祈りの時間に間に合うよう、早々と帰宅します。

今日から更に4日後。
満月から8日後に 「オイ アシュトミー」 と云う、
母が我が息子の健康を祈る祭りが来ます。
この日も母は息子の為に一日断食し、
月に祈りをささげた後に、子どもと食事を食べさせ合います。

そうそう、断食こそしませんが、
姉妹が兄弟の健康と長寿を祈ってのお祭りに至っては
年に2回もあります。

因みに夫や息子、兄弟が妻や母、姉妹の健康や長寿を願っての祭り
又、娘の健康を願っての祭りはないそうです。が、
男達はそのお礼に、サリーやアクセサリーを贈るそうです。

キーワードは 月、断食、晴れ着 それに三界に家なしと言ったところかな。

祭りの度に「晴れ着」で着飾る女性達を見ていると
(多分男の人達も晴れ着を着ているのかもしれませんが、私には判断が付きにくい)
晴れ着を着る晴れがましさ…を思い出します。
正月の晴れ着、初めての制服、
そして、私の子供の頃には、「余所行き」と言う言葉がありました。
余所行きを着る時は、何時だって、これからへの期待でワクワク。
まさに晴れがましさの絶頂にいた気がします。

服やアクセサリーにワクワク感を持ち続けている彼女達を時に眩しく感じます。
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by sapnabb | 2007-10-30 03:13 | ★インドよりメッセージ