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ランちゃんの学校ー4

 ランちゃんに学校の話を聞くと…
 
 小学1年生の時、1年間だけ学校に通ったんだ。
 村の学校は制服がなかったし、(当時)給食もなかったよ。
 1年生は54人だったかなぁ。
 勉強したのは「英語」「ヒンディ語」「算数」。
 教科書は学校が貸してくれて、学年終了時に返すシステムなんだよ。

 一人の先生が全部の教科を教えてくれていたんだ。
 学校には二人の先生がいて、同じ部屋の一方に2年生、その隣に3年生、1年生から5年生まで皆同じ教室で勉強していたんだよ。 先生はすごく厳しくて僕は本当によく殴られたんだ。

 学校まで45分くらい。同じ村の子たちと一緒に歩いて通っていたんだよ。
 学校は10時から1時まで。1時からお昼休み。この間に村に帰ってご飯を食べて、大急ぎで戻るんだけど、たいがい2時からの授業には間に合わなかったなぁ。それから5時までまた勉強なんだけど、学校へ行くのが面倒になって、戻らないことの方が多かったかなぁ。
 学校が終ってからなら教科書を持って帰っていいんだけど、昼休みには持ち出しちゃダメなんだ。だから教科書を持ってきちゃった時は、絶対に戻んなくちゃならないんだけど、又、学校へ行くのが面倒になって戻らなくて、先生によく怒られたよ。

 牛の面倒を見るために学校は辞めたんだ。
 けど… 本当は勉強が好きじゃなかったから、家の仕事を手伝うことにしたんだ…。
 学校へ行かなくなってから、お母さんが心配して、家の近くのおばさんがやっている「塾」に月100RSの月謝を払ってもらって、半年くらい通っていたんだけど、それも段々に行かなくなっちゃったなぁ…。 

 こんな小さい時から、親から離れて遠くデリーまでも働きに来なくてはならないランちゃんチは貧しいから、だから家の手伝いをするために学校へ行かなかった、とばかり思い込んでいました。親が文盲で教育の必要性を感じていないからランちゃんを学校へ行かせなかった、とばかり思い込んでいました。
 日本と云えば「芸者、富士」」に腹を立てながら、インドと云えば「貧困」との図式でみていた……赤面……。
by sapnabb | 2009-06-26 14:16 | ★インドよりメッセージ
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